『的』のつく熟語

 

 

 

  アポロ的

  ニーチェが「悲劇の誕生」で説いた

  芸術衝動の一つで、主知的傾向をもち、

  静的で秩序や調和ある統一を目ざすさま。

  ⇔ディオニュソス

  陶酔的、創造的、激情的なさま。

 

 

 

 

 

  威圧的

  威力で相手を押さえつけようとするさま。

 

 

 

 

 

  意識的

  自分でわかっていて、わざとするさま。

  故意。

 

 

 

 

 

  一義的

  それ以外に意味や解釈が考えられないさま。

  いちばん大切な意味をもっているさま。

  根本的。第一義的。

 

 

 

 

 

  一元的

  さまざまな事物が

  根源を一つにしているとみえるさま。

  「一元的な考え方」⇔多元的。

 

 

 

 

 

  一面的

  意見や観察などが、

  ある一つの面にかたよっているさま。

  「一面的な見方」「一面的な批評」

 

 

 

 

 

  意図的

  ある目的を持って、わざとそうするさま。

 

 

 

 

 

  因習的

  古いしきたりにとらわれて、

  新しい考え方を取り入れようとしないさま。

 

 

 

 

 

  印象的

  強く心に刻みつけられるさま。

 

 

 

 

 

  鋭角的

  とがっているさま。

 

 

 

 

 

  厭世的

  人生に悲観し、

  生きているのがいやになっているさま。

  「厭世的な気分」

 

 

 

 

 

  蓋然的(がいぜんてき)

  ある事柄が起こりうると考えられるさま。

  ある程度確かであるさま。

  「蓋然的な結末」

 

 

 

 

 

  概念的

  個別性を問わず、

  概括的・抽象的にとらえるさま。

  物事について大まかに把握するさま。

  「概念的で具体性に欠けている解説」

 

 

 

 

 

  外罰的

  自分の欲求不満の原因を外部に求め、

  他人を非難したり、外部の物・状況に対して

  攻撃反応を示したりする傾向。

  他罰的。→内罰的→無罰的

 

 

 

 

 

  科学的

  考え方や行動のしかたが、

  論理的、実証的で、系統立っているさま。

  特に自然科学の方法に合っているさま。

 

 

 

 

 

  可及的

  及ぶかぎり。できるだけ。

  「可及的速やかに処理したい」

 

 

 

 

 

  画一的

  何もかも一様で、個性や特徴のないさま。

  「画一的な教育」

 

 

 

 

  革新的

  制度・組織・習慣などを改めて

  新しくしようとするさま。

 

 

 

 

   加速度的

  程度がどんどん増すさま。

  「加速度的に経営状態が悪化する」

 

 

 

 

 

  画期的

  時代に一つの区切りをつけるような

  新しい事態の現れるさまのこと。

  エポックメーキング。「画期的な発明」

 

 

 

 

 

  過渡的

  ある状態から新しい状態に移る途中のさま。

  「法改正前の過渡的な措置」

 

 

 

 

 

  感覚的

  理性ではなく、感覚に働きかけるさま。

 

 

 

 

 

  感傷的

  感情を動かされやすく、

  何かにつけて涙もろくなっているさま。

  センチメンタル。

 

 

 

 

 

  感情的

  感情に関するさま。

  理性を失って感情をむきだしにするさま。

 

 

 

 

 

  間接的

  何かが間に立った状態で物事が行われたり

  関係したりするさま。

 

 

 

 

 

  観念的

  具体的事実に基づかずに

  頭の中で組み立てられただけで、

  現実に即していないさま。

 

 

 

 

 

  官能的

  性的感覚をそそるさま。肉感的。

 

 

 

 

 

  喜劇的

  喜劇の様相を示すさま。

  滑稽なさま。

 

 

 

 

 

  犠牲的

  自分の利益・生命などを投げ出して、

  他人のために尽くすさま。

 

 

 

 

 

  規則的

  一定のきまりに従っているさま。

  規則正しいさま。

 

 

 

 

 

  帰納

  推論の方法などが帰納によっているさま。

  帰納~個々の具体的な事例から

   一般に通用するような

   原理・法則などを導き出すこと。

 

 

 

 

 

  機能的

  機能が有効に発揮されるさま。

 

 

 

 

 

  義務的

  進んでするのでなく、義務としてするさま。

 

 

 

 

 

  求心的

  思考などが内面に向かおうとする傾向。

 

 

 

 

 

  急進的

  目的を急いで実現しようとするさま。

  また、現状を変えることに積極的なさま。

 

 

 

 

 

  強圧的

  相手を力ずくで押さえようとするさま。

 

 

 

 

 

  驚異的

  驚くほどすばらしいさま。

 

 

 

 

 

  狂的

  正常でなく、気が狂ったかに見えるさま。

 

 

 

 

 

  享楽的

  快楽にふけるさま。

 

 

 

 

 

  局地的

  物事がある地域に限られているさま。

 

 

 

 

 

  虚無的

  世の中や人生などがむなしく思われるさま。

 

 

 

 

 

  儀礼

  儀礼の形式だけを重んじて物事を行うさま。

 

 

 

 

 

  近視眼的

  大局を見通せず、

  目先の事だけにとらわれているさま。

 

 

 

 

 

  具象的

  直接それとわかるような

  はっきりした形をもっているさま。

 

 

 

 

 

  衒学的

  学問・知識をひけらかすさま。

  ペダンチック

 

 

 

 

  高圧的

  権力に物を言わせて

  人を押さえつけようとするさま。高飛車。

 

 

 

 

 

  好意的

  相手の立場を尊重し、

  その人の益になるように考えるさま。

 

 

 

 

 

  恒久的

  いつまでもその状態が続くさま。

 

 

 

 

 

  好戦的

  争いごとを好むさま。

 

 

 

 

 

  高踏的

  世俗を離れて気高く身を保っているさま。

  独りよがりにお高くとまっているさま。

 

 

 

 

 

  合目的

  ある物事が、一定の目的に叶っているさま。

 

 

 

 

 

  効率的

  効率がよいさま。

  無駄がないさま。

 

 

 

 

 

  功利的

  物事を行うときに、

  効果や利益のみを重視するさま。

 

 

 

 

 

  合理的

  道理や論理にかなっているさま。

  むだなく能率的であるさま。

 

 

 

 

 

  根本的

  物事が成り立っている大元に関するさま。

  基本的であるさま。

 

 

 

 

 

  作為的

  故意に行うさま。

  また、不自然さが目立つさま。

 

 

 

 

 

  暫定的

  確定するまで一時的にそうしておくさま。

  仮に定めるさま。

 

 

 

 

 

  散文的

  散文のような形式・趣であるさま。

  詩情に乏しいさま。

  無趣味でおもしろみのないさま。

 

 

 

 

 

  恣意的

  気ままで自分勝手なさま。

  論理的な必然性がなく、

  思うままにふるまうさま。

 

 

 

 

 

  嗜虐的

  残虐なことを好むさま。

  サディスティック。

 

 

 

 

 

  自虐的

  自分で自分のことを苦しめるさま。

  自らを責め立てるさま。

 

 

 

 

 

  自殺的

  自滅することを予想しながら、

  あえてその事をするさま。

 

 

 

 

  持続的

  ある状態がそのまま続くさま。

  ある状態を保ち続けるさま。

 

 

 

 

 

  実験的

  試みに行ってみるさま。

 

 

 

 

 

  実質的

  外見よりも実際の内容が充実しているさま。

  また、実質を重んじるさま。

 

 

 

 

 

  実証的

  思考だけでなく、

  体験に基づく事実によって結論づけるさま。

 

 

 

 

  実践的

  自分で実地に行うさま。

  実行するさま。

 

 

 

 

 

  実用的

  実際の用に適するさま。

  実際に役に立つさま。

 

 

 

 

 

  写実的

  主観を交えずありのまま表現するさま。

  リアリスティック。

 

 

 

 

 

  周期的

  同じことが、

  ほぼ一定の時間を置いて繰り返されるさま。

 

 

 

 

 

  重層的

  いくつもの層にかさなっているさま。

  「文化の重層的な構造」

 

 

 

 

 

  獣的

  理性を忘れて本能に任せて振る舞うさま。

  動物的。

 

 

 

 

 

  宿命的

  もともとそう定まっていて、

  それを変えるのは不可能であるさま。

 

 

 

 

 

  主体的

  自分の意志・判断に基づいて行動するさま。

 

 

 

 

 

  受動的

  他から動作・作用を及ぼされるさま。

 

 

 

 

 

  小乗的

  視野が狭く、

  卑近なことにとらわれすぎるさま。

 

 

 

 

 

  象徴的

  ある物事を象徴するさま。

 

 

 

 

 

  衝動的

  心をつき動かされるままに、

  善悪などの判断もせず行動に移すさま。

 

 

 

 

 

  人為的

  自然のままでなく人の手が加わるさま。

 

 

 

 

 

  審美的

  美を的確に見極めようとするさま。

  美を深く追究するさま。

 

 

 

 

 

  スコラ的

  スコラ学のように、細かい事柄について、

  無用でわずらわしい議論をするさま。

 

 

 

 

 

  生産的

  直接、生産にかかわるさま。

  建設的で意義のあるさま。

 

 

 

 

 

  生理的

  からだの機能や組織に関するさま。

  理屈ではなく本能的であるさま。

 

 

 

 

 

  絶対的

  他と比べようもない状態・存在であるさま。

 

 

 

 

 

  刹那的

  時間が極めて短いさま。

  あと先を考えず、

  今この瞬間だけを充実させて生きるさま。

  特に、一時的な享楽にふけるさま。

 

 

 

 

 

  絶望的

  希望がもてないほど悪くなっているさま。

 

 

 

 

 

  潜在的

  外からは見えない状態で存在するさま。

 

 

 

 

 

  扇情的

  感情や情欲をあおりたてるさま。

 

 

 

 

 

  相対的

  他との関係において成り立つさま。

  また、他との比較の上に成り立つさま。

 

 

 

 

 

  即物的

  主観を排して、

  実際の事物に即して考え行なうさま。

  物質的なこと金銭的なことを優先するさま。

 

 

 

 

 

  対照的

  二つの事物の違いが、

  非常に際立って認められるさま。

  「対照的な二人の性格」

 

 

 

 

 

  大乗的

  仏教で説く大乗の道理にかなっているさま。

  個人的な利害などにとらわれずに、

  広い立場に立って判断・行動するさま。

 

 

 

 

 

  対蹠的(たいせきてき)

  二つの物事が正反対の関係にあるさま。

 

 

 

 

 

  対比的

  二つのものを比べることで

  その違いがはっきりするさま。

 

 

 

 

 

  多義的

  一つの言葉が多くの意味をもっているさま。

  話の内容が多くの意味に解釈できるさま。

 

 

 

 

 

  多元的

  物事の要素・根源がいくつもあるさま。

 

 

 

 

 

  打算的

  何事をするにも損得を考えて行うさま。

  計算高いさま。

 

 

 

 

 

  他動的

  自らの意志によらず他から動かされるさま。

 

 

 

 

 

  端的

  はっきりとしているさま。明白。

  目の当たりに起こるさま。

  たちどころであるさま。

  てっとりばやく要点だけをとらえるさま。

 

 

 

 

 

  断片的

  切れ切れで、まとまりのないさま。

 

 

 

 

 

  短絡的

  物事の本質や筋道を深く考えずに、

  原因と結果などを性急に結びつけるさま。

 

 

 

 

 

  知性的

  知性があるさま。

  知性が強く感じられるさま。

 

 

 

 

 

  道義的

  道義に関するさま。

  人の踏み行うべき正しい道に関するさま。

 

 

 

 

 

  独創的

  独創する能力があるさま。

  また、独創されたものであるさま。

 

 

 

 

 

  独断的

  深く吟味しないで、

  独り善がりの判断を主張するさま。

 

 

 

 

 

  浪花節

  言動や考え方が義理人情を重んじ、

  通俗的で情緒的であるさま。

 

 

 

 

 

  二義的

  根本的でないさま。二次的。

 

 

 

 

 

  排他的

  排他の傾向があるさま。

 

 

 

 

 

  破壊的

  物事を打ちこわそうとするさま。

 

 

 

 

 

  抜本的

  根本に立ち戻って是正するさま。

 

 

 

 

 

  必然的

  必ずそうなるさま。

 

 

 

 

 

  表面的

  外部から見たようす。

  うわべだけのようす。

 

 

 

 

 

  複眼的

  いろいろな立場・視点から

  物事を見たり考えたりするさま。

 

 

 

 

 

  普遍的

  広く行き渡るさま。

  極めて多くの物事にあてはまるさま。

 

 

 

 

 

  閉鎖的

  自分自身、または仲間内の殻に閉じこもって

  外部のものを受け入れようとしないさま。

 

 

 

 

 

  平面的

  表面が平らなさま。

  物事のうわべだけで判断し、

  内面にまで立ち入って考えないさま。

 

 

 

 

 

  便宜的

  その場の都合がよいように

  とりあえず物事を処理するさま。

  間に合わせ。

 

 

 

 

 

  包括的

  すべてをひっくるめているさま。

  総括的。

 

 

 

 

 

  末梢的

  本質から外れているさま。

  瑣末 で取るに足りないさま。

 

 

 

 

 

  無機的

  生命力の感じられないさま。

 

 

 

 

 

  無罰的

  心理学で、

  欲求が満たされず思うようにならないとき、

  自分も他人も責めず、

  辻褄を合わせようとする傾向があるさま。

 

 

 

 

 

  名目的

  実質が伴わず、

  表向きの理由や体裁が備わっているさま。

 

 

 

 

 

  野心的

  望みなどの、身分不相応に大きいさま。

  また、試みなどの、新しく大胆であるさま。

 

 

 

 

 

  有機

  有機体のように、

  多くの部分が緊密な連関をもちながら

  全体を形作っているさま。

 

 

 

 

 

  遊戯的

  物事を遊び半分に行うさま。

 

 

 

 

 

  利己的

  自分の利益だけを追求しようとするさま。

 

 

 

 

 

  理性的

  本能や感情に動かされず、

  冷静に理性の判断に従うさま。

 

 

 

 

 

  理知的

  理知によって冷静に物を考え行動するさま。

  理知に富んでいるようにみえるさま。

 

 

 

 

 

  律動的

  動きにリズムのあるさま。リズミカル。